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「激変する不動産市況」 幸田昌則氏

ウィナーズ倶楽部2人目の講演者は、ネットワーク88代表
幸田昌則氏でした。

幸田氏はリクルート出身。たくさんのデーターを提供頂き、
不動産はこれから良くなる。どうしてかをデータの分析より
詳しく語って頂きました。


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演題「激変する不動産市況」。
不況であるが故に日本の状況が大きく変化している。
そこの大きく影響しているのが金融。

年々、全国的に世帯数が増えている。各家族化が増える
現象にある。上記の表の通り首都圏以外は人口が減少
している。相反して、相続物件が増えている。
日本は高齢化社会に進んでいるのだ。今の需要では家は
狭く、2階建てはいらない。そのうち、日本の人口は1億人を
切り、60%が高齢者になる。都会は1人世帯や2人世帯が
増えている。全体の70%。老人になり、つれあいが亡くなると、
所有住宅を売却して、老人ホームに入る。

その一番の原因は、日本経済のグローバル化。日経新聞を
みると、中国経済のことがたくさん書かれている。また下記の
ように、日本人の給与は上がらない。なぜ上がらないのか。
中国のような所得の少ない国に日本は引っ張られる。
その様な現象から、日本人のこれから所得は上がらない。
今や住宅の購買欲はなくなってきている。


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それを表すのが上記の表だ。住宅供給数は年々減っている。
それ以外にも要因はある。企業の不動産取得量が減っている。
日本経済のグローバル化が与えた結果だ。日本での不動産
購入は減ってきている。逆に、企業の不動産売却が増えている。
逆に海外、それも中国の様な成長している国へ企業不動産進出
が増えてきている。不動産マーケットは着実に変化をしている。
住宅や店舗も余っている。今までに、たくさん作り過ぎた。高度
成長期の日本は、60年あまりの間、建物は壊されなかった。
その事により、建築過多。でも、まだまだ造っている。大量供給は
もう飽和期を超え、必要ない状況になっていっている。


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空室は増える一方。上記の表の通り、余っている。そして、増え
続けている。これは、住宅販売会社が悪いのではなく、需要が
ない状況を表している。正に減築の時代になっている。現在、
760万戸も開いている。年で見てみると、毎年20万戸も空き家が
増えている。8件に1件が空き家。賃貸の住宅需要が減っている
のは、低金利が影響している。借り安い環境を作ったために、
その様な現象が起きた。


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上記の表の通り、全国平均での空き家率は13.1%。
なんと755万戸の空室があるのだ。住宅でも日本は最も豊かな
国になっている。大都市ほど空き家が多い。田舎はそうでも
ないが、都会は供給供給でたくさん造りすぎた。東京23区で
55万戸。その状況で、我々不動産会社はどのような事業を
して行けばいいのか。そこにビジネスチャンスがあるのかも
知れない。

オフィスも同じ現象で、首都圏では9万軒程の空室がある。
これも供給過多。店舗も飽和状況に至っている。大量供給は
終わりを告げてきている。中古市場を見るべき。アメリカは
すでに中古市場が大きなマーケットになり、中古市場が中心。
新築はほとんど建っていない。これからの不動産事業は、
賃貸か管理業が中心になって行きそうである。不足した時代から
あり余りの時代になっている。ビルオーナーから、なぜ入居が
悪いのかと言われたら、今のマーケットの現実を不動産会社が
キチンとした説明をして行かなければならない。
現在の所有物件実態をキチンと教えて行く必要がある。

首都圏では年収の10倍ほどの価格でマンションは販売されて
いる。それでは、売れない。生活に合うコストにしなければ、
物件は売れない時代。上記の表の通り、中古市場の方が
生活コストに合う。その為、販売数が増える現象がでている。

今後、我々不動産会社にとっては追い風になってくるのでは
ないか?仲介を主にやっている私達の時代と考えこの状況を
上手く利用しない手はない!そして、不動産ももらっても手間
だけかかって欲しくないものもでてくる。価値をキチンと教えて、
取り引きして行かなければならない。
1番目は立地。
2番目は収益性。
3番目は資産性。
資産性と言う以上、換金性がなくてはならない。売る時に、
本当の価値がでる。売却差益がでるものでなければならない。
4番目は担保力があるかどうか。
5番目は、節税効果が高いかどうかが問われる。
上記の全てにおいて、価値の高いものであるかどうかを、
私達不動産会社が伝えて行く義務があるのだ。生き残る
企業は、社会の変化に対応できることが大切である。

これからは、不動産管理業が一番のビジネスになる。売買の
とき、遺産相続の時に相談は、管理会社へくる。また、管理
物件のリフォーム部門を強化する必要がある。誰を一番の
お客様にすればいいのか。それは、不動産をたくさん持って
いる人。その不動産価値をキチンと伝え管理させて頂くこと
だ。また、高価なものではなく、リーズナブルなものが取り引き
しやすい。外国人の需要も鍵を握ると思われる。


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不動産全般の価値が下がっている今日。私達不動産会社に
とっては追い風になります。不況が資産を見直し、所有者が
大きく変わる時代になる。

幸田社長の話は、真を突いていて、これからの不動産業界が
どうあるべきかを、教えていただいたように感じました。
ありがとうございました!

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