盛和塾佐賀の世話役をしていらっしゃる竹中勇さんの
会社である竹中コーポレーションが開業20周年を
迎えられ、記念式典がニューオータニ佐賀にて
行われました。私は、佐賀盛和塾の会員であり、
竹中さんには大変お世話になっております。

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講演は「できるやんか!」人間って欠けているから
伸びるんや! 千房(株) 中井 政嗣社長でした。
大変素晴らしい方で、勉強になりました。
このブログ上にて、少しだけお伝えしたいと思います。

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千房(株)では受刑者を雇っています。
今日も難波少年院から出社してくる人がいます。

営業部長は反対でした。社内も賛否両論でした。
しかし、中井社長は体をはってやるので大丈夫です
と答えました。

最初の面接には90分を要しました。90分も話したら、
情がうつるものです。今回の採用者には、60分しか
要しませんでした。

面接の後、中井社長は営業部長に聞きました。
部長は「いいですね!」と答えた。本人を呼び出し、
採用と伝えたところ「ありがとうございます。」と言って
泣いていました。19歳の彼は、毎月中井社長へ
手紙を書き、年賀状も書いて出してくれました。
そして、今日の日を迎えることになりました。

また、この内容はフジテレビネットで、面接から
配属までをドキュメンタリーで放映する予定です。

社員数640名。半数以上がアルバイトかパート。
年商55億を突破した会社です。

中井社長は36年中学を卒業し、社長になって地元の
定時制高校 大谷高校へ行く事にしました。入学時
260名でしたが、1年後は130人になり、なんと最後は
42名になっていました。

外食産業に学歴はいりません。しかし、人間性は
問われます。船場吉兆でも、「商売は人柄」と言われて
いました。時代と共に変えなけらばならないものも
ありますが、大切な事は変わらないものです。

道頓堀にラーメン大食堂というものが出来ましたが、
2年持ちませんでした。「食」だけでは難しい。食べる
だけではダメなのです。何かお腹がすくものが必要です。
道頓堀であれば、大衆演芸と一緒でないと売れない。
昔は5つの演芸場がありましたが、どれも無くなって
しまいました。という事で、中井社長は道頓堀演芸
復興の隊長に任命されました。

千房(株)が創業したのは、昭和48年12月9日です。
当時は、オイルショックまっただ中でした。
どうしたらお客様が来るのかわかりませんでした。

父親から「お金は使わなかったらいらない。使わなかったら
貯まる。それと金銭出納張を付ける事」と教えて貰いました。

信用組合が3000万円を無担保で貸してくれました。
それは、中居社長の金銭出納張がキチンと記帳
されていたからだ、と銀行員が言ってくれました。

千房(株)はもう創業38年を迎えました。

社員との気持ちを一つにする為に、中井社長は、毎日
手紙を社員一人一人に出しています。

なぜ、うちにはこんなに出来ない社員ばかりなのだろう、と
思う人は、社員に問題があるのではなく、自分に問題が
あるのです。それをわきまえなければダメです。
親の言う事を聞かない子供も、近所のおじちゃんの話は聞く。
ですから、周りの人に話してもらい納得させるもの1つの手法です。

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ピンチは、何が何でもピンチです。
ピンチは、ドラマではクライマックスです。
必死になって頑張っている所だから面白い。
ピンチは、一番良い所です。
それを体験しない訳にはいかない
自分と未来を変える事ができるのです!

やずやの先々代 矢頭宣男社長から教わった事ですが
「名を残すは下、金を残すは中、人を残すは上」と言われた通り
人を大切にする事が、会社の盤石を築くのだと改めて実感しました。