博多一水会は、今回で4年目、48回目を迎えます。
記念の4年目の発表は、石村万盛堂の石村善悟社長。
演題は「人生と経営を考えるキーワード」でした。

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今の教育状況は、「男らしくしなさい」「女らしくしなさい」と
言うと問題になる。男女を平等に教育していかなければ
ならない。しかし、一般常識では「らしく」は当たり前なこと。
そんな教育事情の世の中なのだ。

今の学校では、難しい字は教えないようにしている。
しかし、人生の中で、わからない字の意味が、年齢を
重ねた時にわかってくる。難しい字が教えること。
これは大事なのではないだろうか。

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1.メゾン・デートル(Raison Detre=存在意義)
金沢には、「もりはち」と言うお菓子屋さんがある。
400年の老舗。しかし、存続の危機が訪れた。
しかし、金沢の人達で「もりはち」存続運動を起こした。
運動を起こした人達は、「もりはち」は金沢の風景、
金沢の文化だ!と言う。そして、金沢市が本社を
購入し存続をさせた。
石村万盛堂も、万が一の時に、皆さんが存続を言って
くれるだろうか?と言う。素晴らしいことだ。

メゾンデートルは、「人との関わりである」と言うことを
わかってほしい。自殺者が多い。しかし、あなたの命は、
お父さんお母さんのものでもある。と教える。また、親が
あなたの命が亡くなったとき、悲しむだろう。それについて、
感想文を書かせると、自分の命の大切さを自ら気づく。

2.耳順(じじゅん=みみがいたがふ)=素直な心
人の言うことに自然に耳を傾けること。
伸びる人材の四条件
・素直であること
・プラス発想
・勤勉であること
・継続する力

孔子の教えで「五十で天命を知る」「六十にして、耳従う」と
言う。耳順とは難しいものだと気づく。

高校時代の松坂大輔選手の事を監督に聞くと、とにかく
素直。高橋尚子選手も同じ。もう一つ言えるのは「プラス
発想だ」と言う。素晴らしいスポーツ選手は皆、耳順で
プラス思考なのだ。

3.ピグマリオン(教師期待効果)
簡単にわかりやすく言うと「マイフェアレディ」。田舎娘が
素晴らしい女性に進化して行くこと。ある学者は、ネズミで
実験をしてみた。同じ能力のネズミをIQが高い方と低い方と
分けた。そして、IQが高い方は高いと思って育て、低い方は
低いと思って育てた。そうすると、その通り能力の違いが出た。
学校でも同じことをやってみると、同じ様に変わった。子供は
誉めて育てることが一番。

遠藤周作さんは劣等生だった。兄は優等生。その兄に
問題に何か書くように言った。しかし、わからない。
それを見た母親が「あんたって子は、妙な才能がある子だね。」
と言った。それを聞いて、自分には文才があると思った。
これが、ピグマリオン効果だ。

4.一所懸命(一生懸命×)
今の子供は、一生懸命はカッコ悪いという。勉強を真面目に
やることは×なのだ。昔は、一所懸命と言っていた。鎌倉時代、
京から関東に下り、痩せた土地を必死に開墾していった。
そして、その土地を命がけで守っていった。そのことを時にした。
それが「一所懸命」なのだ。命をかけるものや、ここぞと決める
ことには、一所に命をかける。経営にも言えるのではないだろうか。

5.莫妄想(まくもうそう)
言葉を伝承させること。しかし、それはものすごく難しい。
伝承させるには2つの方法がある。親子では、一緒に経験し、
言葉になり、意味がわかったときに言葉が伝承する。その様な
場面で、子供に格言めいたことを伝えると覚えて行く。
もう一つは、思想は書いて字にすると死んでしまう。想いを込めて
書かなければ伝わらない。大丸の社長になられた山本さんが
社長になって初めて「先義後利」という言い伝えがあることに
気づいた。そして「先義後利」と言う言葉の大切さに気付いた。
想いを込めて書かれていたのだろう。