このブログは、「312年続く強い会社の作り方 合資会社
若竹屋酒造 林田浩暢社長 前編」の続きになります。
http://www.2912103.co.jp/nakasu/04/312.html

杜氏さんは泊まり込みで仕事をします。
コメの出来はこうだから、今年はこうしようと喧々諤々
やっていると思っていました。しかし、そんなことは
ありませんでした。普通の酒をつくり、普通に帰って
いく。理想とは違う造り酒屋がありました。

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営業に行くと、酒屋は若竹屋さんに宣伝をしてくれないと
売れません。1ケース買うからおまけを付けろ!と言う
ばかり。

どの酒屋もダンピング競争。そして、営業セミナーに出て、
業績が悪いのはお前だ!と言われ、教育されていました。

これはおかしい。粗利が出ているのだろうか?と疑問に
なり、父親に決算書を見せてくれるように言いました。
しかし、見せてくれません。毎年見せてくれるように言うがダメ。
3年目の頃、父親が出張に出た時、経理の社員に了承を
得ていると嘘を言って見せてもらいました。

億を超える赤字。そして10年間赤字。2000万円を超える
赤字が毎年。その蓄積が億になっていました。
貸借対照表をみると10数億の借入があり、資産を超えて
いました。大学時代に、父親から送ってきた書類に記名
したことを思い出しました。それは、銀行から借入の連帯
保証人になっていたのです。

これはいかんと思いました。
この会社はやばい!と分かったのです。

一番に思ったのが「自分がどげんかせんといかん!」と
思い立ちました。たくさんのシュミレーションをしました。
電卓をたたき、何回も何回も試算してやってみました。
そうすると、その年になんと黒字になりました。
次の年には、もっと出ました。それも数千万の利益が
でました。その結果を見て、社内が社員のみんなが
変わりました。そしてすべての意識が180度変わりました。

次にやったことは、元帳のチェックです。特に仕入を
見ていきました。仕入先へ、価格のダンピングの
お願いをしていったのです。すべての仕入先に、時間を
作ってもらうお願いのお手紙を送りました。

1件、1件会いに行って、お願いをしていきました。
その事で、粗利が上がったのです。社内では、この事だけで
本当に会社はやれるのか…とみんなで議論していきました。
お客様のことを考えることになっていきました。仕入先や
お客様によって私たちは生かされている。という感謝の
気持ちになっていったのです。

そして、理念の必要性を感じていきました。
そうやって強い会社になっていきました。

迷子の3状況
1.今どこ?⇒計画
2.どこに行けば?⇒目標
3.どう行けば?⇒戦略

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「上記がそろっていれば、なんでもやれる!」
そう思っている林田社長です。

素晴らしい社長でした。いつも真剣!やる気満々!
大変勉強になりました。ありごとうございました!