12月18日朝7時より、朝の勉強会「ステップアップ20」が
フォーバル福岡支店会議室にて行われました。

この日は、カンブリア宮殿の「女だらけのメッキ工場
先端技術を生み出す女性技術集団」を見ました。

東京大田区にメッキ工場がある。
ここでは100人の従業員が働いている。
エビナ電子工業のメッキの技術は、他の追随を許さない。
その技術の先端がウルトラブラック。光を反射しない黒のメッキ。
メッキされた表面を顕微鏡で見てみると、でこぼこになっており、
光を反射しない。しかし、これを技術レベルにするのは、
並大抵のものではない。

プラスチックにメッキをはり、電磁波を防ぐ技術がアメリカにあった。
その頃の日本には、その技術はなかった。
海老名社長は、この技術は日本でも必ず需要が出てくると判断。
現在の売り上げは16億円。この技術をエビナ電化で採用した。
そうすると、携帯電話の爆発的な普及により波に乗った。
メッキは、最初はブロンズ像の表面に貼るもので、さびないための
ものだったが、今では使い道が違ってきている。
プラスチックに貼り、なお且つはがれないメッキが主流。
この技術は、エビナ電子工業のものが最先端。
車の産業は採用しなかったが、パソコンや携帯電話が全て採用。
ITの時代、爆発的に需要が出ている。商品は2年もたない。
だから、需要は次から次とやってくる。

エビナ電化の開発部には女性が多い。
大企業の採用は女性で優秀でも、男性優先。エビナ電化は
そういう市場に目を付け、女性の優秀な社員をどんどん
採用している。女性中心なので、社内のいたる所がキレイ。

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小林さんは、学習院大学出身。新しいメッキを開発中。
素材はセラミックス。0.5ミリの溝に0.1ミリのメッキを貼る作業。
小林チームは、ミクロの世界の技術をやっている。
最初の試作品ができた。顕微鏡で確認。しかし、失敗。

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落ち込むかと思いきや、みんなでどうにかしようと話し合っていた。
報告書は全て手書き。手書きの方が考えがまとまると海老名社長の
提案である。小林チームの試行錯誤は続いていた。早5日。そろそろ
結果を出さなければならない。全員真剣!今回は良い結果が出た。
みんなの顔が笑顔に変わった。

海老名社長は言う。
「今後の日本の技術は優秀な女性技術者が支えるだろう」と。
海老名電子工業へ面接にくる女性大学生は、何件も回ってくる。
「なんでうちに来たの?」と聞くと、成績優秀でも女性ということで
採用してくれなかったと言う。
世界でも、優秀な女性技術者の発掘ができないのが日本なのだ。

「女性の場合は、結婚出産、ご主人の転勤等で辞めて行くことは
ありませんか?」との問いに、海老名社長は言う。
「エビナ電子工業の女性社員の給料は、一般男性社員の給料よりも
高く払っているので、ご主人が仕事を辞めて、エビナ電子工業の
会社の近くに就職して貰いたい。」と答えた。

海老名社長のリアリストさにはびっくり!合理的な経営をしている
ことが取材から伝わりました。
これからの日本を背負うのは女性技術者なのかも知れません!