9月1日19時30分より、中洲5丁目のIPホテルにて
博多経友会9月例会が行われました。

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この日の講師は、~商品特化で価格競争に巻き込まれない経営術~
(株)ジャパンシーフーズ 井上幸一社長でした。

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事業内容は生の食品をやっている。
お魚で一番価値があるのが、お刺身。
アジの開き、フィレ、たたき、刺身を中心にやっている。
仕入れは毎日。九州全域。その日に上がる魚を、
翌日には日本全国へ到着させる。受注と生産が同時。
その日作ったものを、次の日には到着させる。
3時間で商品加工をして送る。
1秒で3匹。1日に8万匹をさばく。
年商23億。社員は50名。
アジだけで、年商20億近くの売り上げを上げている。

井上社長は大学を卒業し、稼業を継ぐために
両親がやっていた、魚をお店に出す会社へ就職。
デパートに配属された。魚は過渡期を迎え、そのままではなく、
加工しないと(さばかないと)売れない時代になってきていた。
井上社長も、その流れに合わせて、さばいて出すようになった。
そのまま(生で魚そのまま)では、売れない状況になっていた。
「加工」というか、包丁をいれて、食べやすいようにした。
しかし、最初は販売ロスが多かった。
魚屋は3K職だったので、あまり働き手が居なかった。
そんな状況では、作り手と買い手とのギャップがあった。
だから最初は苦労した。失敗の連続だった。
しかし、冬はフグ・アンコウなど、鍋に使うものが売れるので良かった。
しかし、残りの8ヶ月が難しい。8ヶ月でどうするかを悩んでいた。

また、刺身にすると売れると確信し、刺身に特化して
仕事をしていた。しかし、加工は大半は手作業。1日一人で300枚を
引く(刺身を加工する)のが限界だった。パート20~30人を使って
注文に応じていたが、手間のわりに利益は無かった。

井上社長は当時、経営の事は全く考えてなかった。
商品についての対策などあることさえ知らなかった。
しかし、ランチェスター経営の竹田陽一先生に出会い、
経営についての考えが変わった。
経営には戦略がある、ということに気づいた。
商品戦略、地域戦略、客層戦略、営業戦略、顧客戦略、
時間戦略、財務戦略、組織戦略とたくさんあることを勉強して
「経営者はそれを知っていて戦略しているのだ!」と気付いた。
そして、商品が絞られていない事に気がついた。
それは、大手がやっていることと同じことをしていた。
強い敵と戦うことを必至にやっていたことに気付いたのだ。

そこで、何に絞るかを考えに考えた。
井上社長は、1種類の魚に絞ることを考える。
ランチェスター経営の竹田先生「地域は全国ですが大丈夫でしょうか?」と
相談した所、「全国でも良いが、軽装備でやりなさい。!」と言われ、
その通りにやることを考えた。そして、ブロック分けを試みた。
東京、大阪、名古屋といったようにブロックを分け、営業戦略を行った。
そして、商品はアジだけを扱うようにした。
アジは、青物で腐りやすく、むしも出るので、非常に扱いにくい。
他者が量産はしないことを逆に考え、アジにした。
逆に、フグやアンコウなどは人気が高く、値段も高く売れるが敵も多い。
販売を止めることを決めた。3年で緩やかになくしていった。
止めると、その売上はアジに回った。全く心配はなかった。

スーパーとの取引は、問屋を通して行うのが一般的。
物流を通すと高くなる。問屋を通しながら、スーパーへ卸すという
方法を取っていた。当時は、末端の情報を入れることができなかった。
今は、スーパーへ直接営業をかけることができるようになっている。
「スーパーでは、どうすれば売れるか!」までのノウハウを提供して、
店に置いて頂くようにしている。

加工技術も上がった。
生のアジを仕入れて、すぐに魚を0度まで下げ、工場にて加工。
20分で刺身ができる。すぐに真空パックにし、配送。
次の日には、全国のスーパーの店頭に並ぶ。
仕入れは、全国のスパーから注文があった量のみを発注。
発注分しか加工しないので、在庫は全くなし。
アジとサバに絞っているので、無駄がなく、経費もかからない。
徹底していることは、人の真似をしない。
自社独自に開発方法で商品を作ること!

現在は、年商23億(アジ20億、サバ3億)
ここ5年で、年商100億を目指す。

1.商品戦略 他がやらないアジに絞る。それも刺身だけを販売。
2.客層戦略 スーパーに販売先を絞る。
3.地域戦略 商品と客層を絞っているので、全国へ。
        しかし、軽装備にて対応している。

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素晴らしい経営戦略をされている、(株)ジャパンシーフーズさんは、
これからも躍進すること間違い無しです!